当ホームページ内の【部位別メニューの膝の痛み】にも記載したように、特殊な動きをする平泳ぎにおいて膝を痛めてしまうケースがよくあります。
よく目にする症状としては、
- 半月板損傷
- タナ障害
- 鵞足炎(がそくえん)
などが代表的です。
どれも練習を継続していく上ではかなり苦痛な痛みを伴うことになります。
痛みを我慢した状態で練習をしていても、力を100%伝えられない上に無意識のうちに蹴る軌道を変えてしまう危険性があるので、気を付けなければいけません。
これは防御反応によるものですが、痛みを感じたくない為、本能的に本来の蹴りの軌道を避けてしまいます。
痛みがかなり強い場合は、無理に練習を継続するのは禁忌であり、痛みが消失もしくは緩和してから練習を再開するのが望ましいです。
ただ、関節運動が起きないような範囲(曲げたり伸ばしたりしない)で陸上トレーニングをしていくことは可能です。
段階としては、
- 膝周辺の靭帯や筋肉の感覚機能を向上させる
- 関節運動を起こさない静的な運動をする
- 徐々に関節運動を取り入れた動的な運動に切り替える
- 静的・動的運動の中で筋力アップを図る
このようなフェーズで進めていくと共に、筋肉などの緊張度も観ながら、必要に応じてストレッチなどの療法も取り入れていく必要があります。
少なくとも上記フェーズの『3』あたりまで来てからスイム練習を本格的に再開していくのが良いと考えます。
膝の状態をしっかりと把握し、トレーニングを進めていくことも大事ですが、股関節や足首の動きを習得させていくことも必要です。
そうすることで膝の負担を少なくし、無理なくキック動作を行うことができます。