バタフライと平泳ぎは、体幹のローテーション(回旋)は起こりませんが、曲げたり伸ばしたりする動作が起こります。
つまり、身体が丸まったり反ったりする動作です。
この屈伸運動が起こることで、腹筋側や背筋側の力の入り方が目まぐるしく変化することになります。
その変化に迅速に対応していけないと体幹部分の力の配分が崩れ、そしてコントロールできなくなっていきます。
その結果姿勢が崩れ、抵抗を産むと共に腕や脚が思うように動かせなくなってしまいます。
腹筋単体のトレーニング、背筋単体のトレーニングをそれぞれ行っていくことももちろん必要になりますが、運動時は基本的には両方ともが働いている状態であることを忘れてはいけません。
運動のパフォーマンスを上げていくためには、腹筋と背筋の力の入り具合を常に自分自身が把握し、そして微細にコントロールしていく能力が必要となります。
どちらか一方が働いている状態だけではいけません。
腹筋と背筋が同時に収縮し、機能している状態を作り出すことが、姿勢維持を作り出す近道となります。
バタフライや平泳ぎでは、それを水の上で瞬間瞬間でコントロールしなければいけません。
PNFの治療効果として期待できる『平衡反応』というものを利用します。
『平衡反応』とは、身体を保持するために働く力を指します。
様々な体勢において、その平衡反応を出していき脳に学習させていくことで、水の上においても姿勢が保持しやすくなっていきます。