力強いキックを打つには、脚を直線的に動かさないことです。
基本的に身体の筋肉は、骨に対して螺旋(らせん)状に絡まるように付着しています。
構造的に、直線的に動かすよりも捻りを加えて対角線上に動かすことが必要になります。
『歩く』という動作もそうですが、腕や脚は対角線の軌道で動きます。
対角線上で動くことにより、
- 腹筋や背筋などの体幹の力が入りやすくなる
- 体幹の力が入ることによって姿勢保持がしやすくなる
- 身体の位置や筋肉の伸び具合などを感知するレセプター(靭帯や腱など)が身体の正しい情報を認知しやすい
などのメリットがあります。
特に3つ目の項目が重要です。
筋肉の情報を正しく認知できなければ、間違った情報が脳に伝達されることになります。
そしてその間違った情報を元に、脳から神経を介して筋肉へ指令が行くことになります。
その結果、
- 思い通りの動きができない
- 力が入りづらい
- バランスが取れない
などの現象をうむことになります。
『感覚入力』がまず正常に行われることで、『筋肉などによる出力』がうまくできるようになります。
こういった作用を活用しながら、腕や脚のコントロールをしていくことが大事です。
ある程度真っ直ぐきれいに動かすということを頭に入れながらも、どう動かすことで筋肉に力が入りやすくなるのか。
両者を同時に考えていくことで、キックやプルも力強くなっていきます。